【第3話】40年以上ドライカット(髪を濡らさないでのカット)を行ってきた美容師が語る理想的なヘアスタイルの作り方
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1978年オープンの大阪・東京・札幌にある美容室です。40年来培ったヘアカットの技術で、女性の理想的なヘアスタイルの追求しながら、サロンで創る美しく自然なウィッグを提供することが私たちの特徴です。
2007年、関西医科大学附属病院(大阪府 地域がん診療連携拠点病院)での出店をきっかけに、12年間で10,000件以上抗がん剤治療、円形脱毛症、薄毛で悩まれる女性の髪型をサポートさせて頂きながら、お客様へお待たせしない、ウィッグを着用したままのスタイリングを提供しています。
全スタッフが女性で、病院内サロン勤務経験者でプライバシーを重視した心のケアにも対応しています。
山縣 喜代子(やまがた きよこ)
300回を超える海外渡航で日本人女性の美しさを追求。
美容室を8店舗、振袖撮影を10万名以上プロデュースした経験で女性用・医療用ウィッグも展開。
ヘアスタイルを楽しみながら、ライフスタイルを輝かす方法をお伝えします。
エデュー創業者 山縣 喜代子
ドライカットの誕生
こだわりの部分で、どうでもいいのかもわかんないんだけれど、決して女性は歩くとき、髪を濡らして歩いている状態ではないんです。
ところがそのとき濡らして切るのが本流で、今でも濡らして切るところが多いんですけれど。
濡らして切るのは美容師さんにとっては楽なんです。切りやすいです。
少々悪いハサミでも切りやすい。
ところが、ドライカットというのはそうはいかなくって。
私は
その方の生え癖とか、
乾いた状態でどんな風にボリュームが出るのかとか、
生え癖でどっち方向に向いちゃうとか。
そういうものを考えながら、
その人が一番自然な状態で、
一番綺麗な髪の毛のスタイルを創れたらいいんちゃうかなと。
まずそういう考え方があったわけですから、ドライカットというものを編み出していったんですね。
ベテランでもなかなか見抜けない
2年試行錯誤して編み出したドライカットも、苦労とは思ってないですね。私的には楽しいですね。悪いけど。(笑)
楽しいって思うのね。立ち上がり分かるとか、こっち向いてるよねとか。
それを見抜けない美容師さんがものすごく多いのよね。
もっと見てごらん。こっち向いてるじゃない、だから生え癖はこっち向いてるからここでパかッと割れるのよ。
まっすぐおろしたくてもこれは無理よ。毛穴の方向変えれないんだから。
手術しない限りは。だから、面白いですよ。
美容学校出ただけではなかなかわからないです。
あのベテランでも分からない。うーん、こうしか見ないでしょ(真正面)。
メイクと同じ。ウィッグも外して似合わせしない
うちの美容室では、スタイリストはみんなドライカットでカットする。
あとウィッグのお客様にもね。
ドライカットだからウィッグを付けて頂いた状態でカットする。
だから早いし、髪のボリュームも見極めるし。
私にしたらウィッグを外してカットして、またお客様に付けてって、想像できない。。
絶対似合わないかなって思っちゃう!
だって、アイラインとかお化粧も5mmでもずれたら絶対おかしいでしょ?
前髪とかお顔周りの髪ってメイクと一緒よ?
それなのに付けて外して、カットしてまた付けるって。。
ハサミにもこだわる
ドライカットでする場合は、安いものでは切れない。
時々お客様がですね、よく切れるハサミ、うちの子もそんなハサミで切りたいから注文しといてよ、と仰る。
ほんでね、コレちょっとしますよっていうたらね、いいのよー、実はこれは30万するんですけどいうたら、えーっって仰るの。
美容師さんのハサミってそんなに高いと思ってないお客様も多いわけですよね。
だから、ドライカットの場合はやっぱりある程度のハサミを使わないと切りにくい。
ていうようなこともあったりして。なかなか濡らして切るカットが一般的なんですね。
そういうこだわりがあったりとか。とにかく全世界のいろんな女性をみてですね。
次回予告!
日本人に似合う髪型とは。
海外で気づいたヘアメイクの秘訣。
デッサンし続けて発見したのは。
~つづく~